夏キャンプを楽しもう!暑さ対策や涼しく過ごすためのポイント

夏キャンプを楽しもう!暑さ対策や涼しく過ごすためのポイント

夏はキャンプのハイシーズンでもあるため、キャンプを思う存分楽しみたいと考えている方もいるのではないでしょうか。一方で、夏にキャンプ場で快適に過ごすためには、暑さ対策が不可欠です。今回の記事では、暑さ対策のポイントとともに、夏の夜を涼しく過ごすコツや便利なアイテムをご紹介します。

夏キャンプを快適に過ごすために押さえておきたいこと

キャンプといえば「夏」をイメージし、夏休みやお盆休みを活用してキャンプに出かける予定のある方もいるでしょう。夏は、川や湖畔でのアクティビティ、バーベキュー、キャンプファイヤー、花火が楽しめるなど、魅力がたくさんあります。

一方で、夏キャンプで最も気をつけたいことは「暑さ対策」です。野外で過ごすため、直射日光を浴びることが多く、熱中症のリスクも高まります。さらに、暑さからくる寝苦しさや虫への対策を考えておくことも大切です。

快適なキャンプを実現できるよう、夏のキャンプ場を意識した対策を確認していきましょう。

夏キャンプの暑さ対策に向けたポイント

ここからは、暑さ対策に向けたポイントを項目別にご紹介します。

場所選び

自然に囲まれたキャンプ場といっても、真夏のキャンプは想像以上に暑く、テント張りや料理を作るだけでも一苦労です。そのため、涼しく快適に過ごすには「キャンプ場選び」が大切です。

場所選びのポイントは以下の3つです。

(1)標高が高い
(2)木々が立ち並ぶ林間サイトがある
(3)河原や湖畔がある

気象庁の資料によると、標高が100m高くなると気温が0.5〜1度下がると明記されています。キャンプ場を選ぶときは、避暑地と呼ばれるような標高が高い場所を選ぶとより涼しく過ごせるでしょう。

具体的には、標高約1000mを超えてくると、平地と明確な温度差を感じられます。一方で、標高が高くなると、天気が変わりやすく夜は寒さを感じることも。気温や天候の変化に対応できる準備があると安心です。

また、森林の中にある林間サイトは、木陰がタープのような役割を担い直射日光を遮られるためおすすめです。河原や湖畔があるキャンプサイトであれば、水遊びをして涼むこともできますね。

参考:気象庁『気温、湿度』

テントの選び方と立て方

夏キャンプでの暑さ対策には、テントの選び方と立て方にも考慮しましょう。

テント選びでは、「通気性」と「UV加工」に重点をおくのがおすすめ。夏はテント内に熱がこもりやすいため、トンネル型やドーム型のテントを採用すると風通しがよくなります。通気口にメッシュ生地が搭載されたテントであれば、虫の侵入を防ぎつつ風を通せるため、快適に過ごせるでしょう。

また、夏場は早いうちからテントを立てると、日中の日差しによってテント内に熱がこもり、夜は暑くて寝苦しいといったケースも。テントを立てる際は、日陰を優先的に選び、設営の時間帯を日暮れ近くまでずらすのも効果的です。

さらに、風向きも意識すると、風を有効活用できます。風向きに合わせてテントやタープの開口部の向きを変えることで、風をテント内に取り込みやすくなるでしょう。

服装選び

夏場は汗をかきやすく、体がベタついて不快感が増す時期。そのため、服装選びでは、汗を吸収し速乾性のある風通しがよい生地を選ぶのがポイントです。

夏に涼しい衣類の生地は、以下の5つです。

生地の種類特徴
コットン(綿)吸水性が高く肌触りが心地よい
リネン(麻)通気性に優れており速乾性も高い
ポリエステル(石油)速乾性に優れ汗によるベタつきが気になりにくい
リヨセル(天然再生繊維)速乾性と吸湿性に優れている
レーヨン(化学再生繊維)汗や湿気を吸収しやすく、消臭効果がある

生地の中では、特に「コットン」と「リネン」がおすすめ。化学繊維の素材だと、火の粉で溶けてしまう可能性があります。火を扱うことが多いキャンプでは、着る服にも配慮が必要です。

一方でキャンプは、食事作りやテントの設営など汗をかく場面が多くあります。コットン素材は、汗を吸い取り過ぎると蒸発しにくいため、着替えがあるとさらに快適に過ごせるでしょう。

基本スタイルは、以下のような服装を参考にしてみてください。

・トップス:吸汗速乾の機能がある半袖Tシャツ+脱ぎ着しやすい薄手のジャケット
・ボトムス:ロングパンツまたは短パン+レギンス
・アウター:マウンテンジャケット(急な天候変化に対応するため)

作業をするときは、ボトムスのポケットに小物類があると邪魔になるため、スマホや鍵を入れる用のサコッシュやポーチなどを用意しておくと便利です。また、ポケットが豊富に付いているアウトドアベストであれば、小ぶりなアイテムも出し入れしやすく作業が捗るでしょう。

さらに、キャンプ場内で過ごすときは、長時間着ていても動きやすい服装を意識するのがポイント。例えば、オーバーサイズのトップスとリブパンツを組み合わせたコーディネートは、リラックスもできるスタイルなのでおすすめです。

キャンプ飯

夏場は、暑さで食材が傷みやすいことを念頭に入れキャンプ飯を準備しましょう。特に、食材の管理には注意が必要です。食材の入ったクーラーボックスは台などに載せ、直射日光を避け地面に直置きしないようにしましょう。

また、暑さで調理が捗らないこともあるため、調理時間を短縮できるよう、冷凍のカット野菜や缶詰を活用するのもおすすめです。

夏のキャンプは、暑さで食欲が出ず栄養不足で夏バテになることも考えられます。そのようなときは、以下のポイントやメニュー例を参考に、夏キャンプでもおいしく栄養を摂りましょう。

ポイント詳細
旬の夏野菜で手軽に
栄養補給
トマトやきゅうりは水分や栄養が豊富なため夏バテや熱中症を回避する 

メニュー例:予め漬けておいたピクルス、ひとくちカプレーゼなど
暑さでも食べやすい
さっぱりした料理
レモンやすだちなどの柑橘類を活用したレシピや、喉越しのよい冷たい料理を作る 

メニュー例:すだちそうめん、トマトとツナ缶の冷製パスタなど
見た目が豪快な料理で
食欲増進
ダッチオーブンや大きなフライパンを使い、肉の塊を焼いたり、色鮮やかな炒め料理を作ったりして調理工程で食欲をそそる 

メニュー例:シーフードミックスを使った海鮮パエリア、ビーフペッパーランチなど
辛い料理で発汗を促進    
辛味のある料理を取り入れ発汗作用で涼しくなる効果も。食欲も促進するため夏バテ防止にも役立つ 

メニュー例:辛口夏野菜のドライカレー、トムヤムクンなど

寝苦しい夏の夜を涼しく過ごすコツ

夏キャンプの暑さ対策。快適に過ごすためのポイントや便利アイテム
image by Chaewul Kim on Unsplash

涼しく過ごせそうなキャンプ場であっても、夏場は暑さで寝苦しいと感じるケースも。ここからは、夏キャンプの夜に涼しく過ごすコツを見ていきましょう。

コットを活用して地面との間に風を通す

コットとは、簡易的なベッドのこと。テントで床に直接マットを敷くと、どうしても地面からの熱が伝わりやすくなるため、就寝時にはコットを活用して背中に風を通すのがおすすめ

地面から体が離れることで、床にマットを敷くよりも涼しく眠れます。また、地面の凹凸を感じにくくなるというのもメリットの一つです。高さがあるハイコットを使用すれば、コットの下に荷物も入れられるため、テント内のスペースを有効に使うこともできるでしょう。

扇風機で空気を循環させる

夏は、自然の夜風が心地よく感じられる時期ではありますが、日によって風がない熱帯夜になることも。暑さを感じるときは、扇風機を活用してテント内の空気を循環させるだけで涼しい空間にすることが可能です。

一方で、扇風機の風が体に直接当たり続けると体調を崩す原因になります。就寝時は、体に風が当たらないように「首振りにする」「タイマーをセットする」など調整しましょう。

寝具に冷感アイテムを取り入れる

寝具に冷感アイテムを取り入れると、蒸し暑い夜もグッと過ごしやすくなります。水を入れて使うウォーターパッドや、衝撃を加えると冷える瞬間冷却材は、体の熱を逃がすアイテムとしておすすめです。火照った体の体温を下げ、快眠につなげましょう。

夏キャンプの必需品5選

夏キャンプならではの必須キャンプ用品を5つご紹介します。

タープ

直射日光を避けたいときは、簡易的な木陰の代わりになるタープを活用しましょう。テントの上に張れば、テントが受ける熱を軽減し、夜のテント内を涼しく保つ効果も期待できます。夏に使用するタープは、熱を吸収しにくい「白」や「ベージュ」がおすすめです。

扇風機

風を生み出し涼しく感じたいときには、扇風機が活躍します。移動しやすい充電式や、さまざまなところに設置できる吊り下げ式の扇風機は、日中・夜間のどちらでも使いやすくおすすめです。

なお、扇風機を持参するときは、キャンプ場にAC電源があるかの確認も忘れないようにしましょう。AC電源があるキャンプ場であれば、家庭用の扇風機が使用でき、パワフルな風量も確保しやすいです。

電源のないキャンプ場であれば、ポータブル電源を活用するのも一つの方法です。

大容量のクーラーボックス

キャンプで冷蔵庫代わりになるクーラーボックスは、必須アイテムの一つです。冷やしておきたいものが特に多い夏場では大容量がおすすめ。食材や飲み物の保存に活躍します。

また、暑い夏はクーラーボックスに入れていても、保冷剤や氷が早く溶けてしまうことがあります。ハードタイプの真空パネル製のクーラーボックスだと、長時間にわたって保冷できるでしょう。

紫外線対策グッズ

標高が高い場所は涼しい一方で、太陽に近くなることで紫外線の強さが増します。そのため、紫外線対策に向けたグッズも準備しておくと安心です。活動時に紫外線から体を守れるように日焼け止めやUVカットウェア、ツバが広い帽子、サングラスなどを活用しましょう。

夏場は紫外線とともに、熱中症対策も検討しておくことが大切。こまめに水分補給をして、体が火照ったときにはすぐに冷やしたり、涼しい場所で休んだりすることを心がけましょう。

体調が急変したときに備えて、キャンプ場周辺の医療機関情報も調べておくと、より安心ですね。

虫除け

夏キャンプは暑さとともに、虫除け対策も必須。キャンプ場にはさまざまな虫が生息するので、虫に関するトラブルを回避できるように虫除けアイテムを準備しておきましょう。

具体的には、虫除け効果のあるバンドや線香、スプレーなどが効果的です。赤ちゃんや子どもの肌に直接スプレーをしたくない場合は、天然由来のハッカ油を使ったスプレーなどを身の回りの物に吹きかけておくのもよいでしょう。

夏キャンプの必需品については、以下の記事で詳しくご紹介していますので参考にしてみてくださいね。

キャンプファイヤーや夏の焚き火にはよく乾燥した薪を

夏キャンプでは、夜に仲間とキャンプファイヤーを楽しみたい方や、朝晩の冷え込み対策として、焚き火をしたい方もいるでしょう。

夏は秋や冬より湿度が高いため、薪にも水分が多く白煙が出やすいかもしれません。そのため、夏の焚き火にはよく乾燥している薪がおすすめです。

長野県にある齋藤木材工業株式会社の「信州産カラマツ薪」は、含水率が10%程度と乾燥しているため着火が簡単。キャンプ初心者の方でも扱いやすく白煙が出にくいため、夏場に賑わうキャンプ場でも周囲に配慮しながら楽しめるでしょう。

暑さ対策を万全にして、夏キャンプを楽しもう

夏キャンプは、暑さ対策として「場所」「テント」「服装」「キャンプ飯」の4つのポイントを意識することが大切です。一方で標高によっては、日中との気温差や急激な天候の変化も考えられるため、肌寒さに対する準備も必要になるでしょう。キャンプ場情報や利用者の口コミも参考にしながら、対策を万全にして夏のキャンプを楽しめるとよいですね。