山口県と協業し「QuestNote」を使った環境学習の実証実験を開始。楽しみつつ、子どもの行動変容を促す
株式会社TAGREは2022年1月25日、山口県環境政策課と協業して、子どもたちが自発的かつ継続的に環境活動に取り組む仕掛けづくりの実証実験を、同年2月1日より開始すると発表しました。実証実験には、同社が提供するオンライン学習支援プラットフォーム『QuestNote』が活用されるとのこと。楽しみながら子どもたちの意識や行動変容をもたらすことを狙いとしています。
なお、本実証実験は、行政とスタートアップ企業の協業により、山口県及び市区町村の課題の解決に向けて共に取り組む実証実験「シビックテックチャレンジYAMAGUCHI」の一環です。
「環境学習」を子どもの「行動変容」に繋げる点に課題が
山口県では、「低炭素・循環型・自然共生社会」を目指す一環として、小学校で地球温暖化に関する環境学習を実施。子どもたちが身近に取り組める仕掛けとして、『宇宙兄弟』とコラボした子ども向け環境読本を作成し、これを活用したモデル授業をJAXAと連携して実施するなど、地球温暖化防止に向けて、家庭、学校、地域でできることなどをテーマに授業を行ってきたといいます。
これらの学習の結果、省エネや節電、ごみの削減などのエコ活動について、子どもたちからは「大切だと思った」「やろうと思った」という感想が多くあがった一方で、実際の行動を起こす子どもは少なく、どの程度の子どもの行動変容に繋がったか、学習の成果をきちんと把握できないといった課題があったそうです。
実証実験での取り組み
山口県およびTAGREは、環境学習におけるこれらの課題を解決するためには、子どもたちが意識せずとも「ついやってしまう」「楽しく取り組める」仕掛けが必要との考えに至り、今回の協業がスタートしました。本実証実験は、TAGREが提供する学習支援プラットフォーム『QuestNote』を活用して実施されます。QuestNoteとは、ゲーム感覚で楽しみながら課題に挑戦し、子どもたちが達成感を感じながら学習に取り組めるように、授業や課題の運営を支援するサービスです。
先生が設定した課題をクリアすることで、キャラクターのレベルが上がったり、バッジや装備などのアイテムを手に入れたりすることが可能。また、クリアした課題をランキング形式で可視化できるほか、取り組んだ成果を画像や動画で投稿して共有することができるため、他の生徒とモチベーションを高め合いながら、課題に取り組むことができる仕組みとなっているそうです。生徒ごとの進捗状況も可視化されるため、評価やフォローすべき生徒を一目で見つけることができるといったメリットも得られます。
本実証実験では、子どもたちの行動変容までを狙いとしているほか、子どもたちの取り組みを可視化し、来年度以降のサービスの導入に向けての有効性の検証も同時に実施されるとのこと。同年2月から、山口県の小学校3校でスタート予定としています。