森の雰囲気を増幅!エストニアの学生たちがメガホンのような図書館スペースを制作

森の雰囲気を増幅!エストニアの学生たちがメガホンのような図書館スペースを制作

エストニア芸術アカデミーのインテリア建築学科の学生たちは、RMKのパフニ自然センター近くに「森の図書館」を作る構想の中で、3つの巨大な木製メガホンを制作しました。これにより、鳥のさえずりや葉擦れの音を周囲の訪問者に増幅させることに成功。エストニアのヴォル県にある森の空き地が、瞑想、リラックス、コミュニティ活動の場として生まれ変わりました。

円錐形のスペースに秘められた可能性

「ruup」と名付けられた直径3メートルに及ぶ作品は、座ったり寝転んだりする人が読書や休憩をするのに十分なスペースを備えています。加えて、円錐形の形状は、放浪者やハイカーが一晩を過ごすための「シェルター」、野外教室や小規模な文化イベント、コンサートのための「プラットフォーム」として利用できる可能性を秘めています。

image by tõnu tunnel
image by henno luts

関係者の言葉

バルデュール・ミキータ氏(プロジェクトに参加した作家兼記号学者)のコメント
「エストニアのトレードマークは、森の中の『豊富な音』とそこにある『静寂』です。メガホンからは思考が聞こえてくる。音を通して森に耳を傾け、森を読むための『自然の本』を閲覧する場所なのです。」

ハンネス・プラクス氏(エストニア芸術アカデミーのコースアドバイザー兼インテリア建築学部長)のコメント
「首都の激しい振動から離れるほど、自然の低周波の振動をよりよく感じ取ることができる。このため、もしこの作品がタリン(エストニアの首都)の隣にあったら、本質を見失っていたでしょう。メガホンでは、距離と角度がちょうどいいときに効果を発揮するので、ある種のサラウンド効果を試してみる価値があります。」

image by tõnu tunnel

プロジェクトを支えた人々

建築事務所「b210」の建築家Aet Ader氏、Karin Tõugu氏、Kadri Klement氏、Mari hunt氏と、再利用家具を制作する「derelict」のデザイナーTõnis Kalve氏とAhti Grünberg氏が、学生たちを指導しました。メガホンの建設資金は、RMKとEAAのインテリア建築部門が出資。オープニングイベントでは、エストニア文化基金からの支援を受けています。

【参考】 estonian students amplify forest ambiance with megaphone-like library spaces