【日産自動車×茨城県高萩市】日産キャラバンで車中泊をしながらアウトドアを楽しむ。観光事業活性化に向けた共同実証実験

【日産自動車×茨城県高萩市】日産キャラバンで車中泊をしながらアウトドアを楽しむ。観光事業活性化に向けた共同実証実験

日産自動車株式会社は、2022年3月28日に、茨城県高萩市と「高萩市と日産自動車株式会社との車中泊体験の実証実験に関する協定」を締結したと発表しました。同協定では、宿泊施設の不足や交流人口の減少など観光事業の活性化に課題を持つ高萩市に、同社の日産キャラバンを提供し、車中泊をベースとした市内観光プランの実証実験を行う取り組みです。

車中泊をベースとした新観光プランで自治体の課題を解決

海・山両方の環境と美しい景観を楽しむことのできる地形が魅力の茨城県高萩市は、豊富な自然を活かし、「アウトドアのまち高萩」としてさまざまな認知拡大を図っています。一例として、2019年7月には茨城県最大となる小山ダムの湖面を活用して、カヌーやボートクルーズなどのアクティビティ体験や、自然豊かなロケーションの中でグランピングが楽しめる施設「ストームフィールドガイドはぎビレッジ店」をオープンしました。

一方、1973年の発売以降、40年以上の歴史を誇り、同社を代表する商用バンである「日産キャラバン」は、コロナ禍でのアウトドア需要の拡大により、商用だけでなくプライベートユースも好調に推移。2021年12月には、〝キャラバンで遊びのプロを目指す〟をテーマにした体験型イベント「AD“VAN”TURE」を実施しました。高萩市協力のもと、同市内の施設や自然を利用したこのイベントを通じ、同社はコロナ禍を経て新たなライフスタイル・宿泊手段として注目の「車中泊」を、新たな観光産業の手段として活用できることに注目。同時に、地域の観光課題を解決するための新たな観光プランの創出を目指し、自治体・観光協会と連携した観光事業の活性化に取り組む考えです。

日産キャラバン

今回の実証実験では、期間中にJR高萩駅前に車中泊仕様の「日産キャラバン マルチベッド」を常設し、申し込みした実験参加者に貸し出します。また、宿泊は市内各地の観光名所や、利活用の課題を抱える空き家、公共施設を車中泊スポットとして設定。参加者はその中からスポットを選び、車中泊ができます。さらに、市内事業者が提供する釣り、SUP、ブッシュクラフト、ヨガ、乗馬体験など自然を楽しむアクティビティや、高萩市名産の食材を使った食事もセットになっています。

同社は、これからも定期的に日産キャラバンの提供を行い、属性データや行動履歴・アンケートを提供し、料金設定や運用フローを改善しながらさらなる活用を検討しています。今回の取り組みをモデルケースとした観光活性化プロジェクトを打ち出し、同様の悩みを持つ地方自治体や再生が必要な観光関連の事業体にも提案していく考えです。

実施の背景~環境産業に悩む高萩市と自治体との新たなカタチを目指す日産自動車~

東京から約150km、茨城県の北東部に位置する高萩市は、市の東側に海岸が、中央から北西にかけては山や渓谷があり、海・山両方の環境と美しい景観を楽しむことのできる地形を有しています。これらの豊富な自然を活かし、同市では「アウトドアのまち高萩」としてPRにも力を入れていますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で観光産業は大きく落ち込み、2020年度の観光客数は前年比46.4%と深刻な状況です。

また高萩市を訪れる観光客に対しては、点在する観光地のみを訪問し、市内での滞在時間が短いという課題があります。2022年12月実施の体験型イベント「AD“VAN”TURE」では、「車中泊」をベースにすることでこれらの課題を解決し、観光事業の活性化を図ることへのきっかけとなりました。

日産キャラバン車内

同実証実験について協議を進める中で、観光事業者は収益を上げたくても、観光業が活性化しなければ稼働率が上がらないこと、市では市内の空き家や公共施設などの有効活用が課題となっていることが浮き彫りに。そこで初期投資が抑えられ、観光客の移動手段になり、、駐車スペースさえあれば宿泊も可能な「車中泊」に着目。同社では新型コロナの影響や、時代の変化などで使用頻度が下がった自治体の施設を活用し、車中泊が可能なクルマと組み合わせ、地域の観光課題を解決する新たな観光プランを創出し、自治体・観光協会と連携した観光事業の活性化に取り組むことを目指しています。

今回、同社が提供する「日産キャラバン マルチベッド」は、キャンピングカーとは異なり車体も一般的な乗用車サイズでありながら、車中泊用のマルチベットの純正オプションがあるので、利用者による車両加工は一切不要で車中泊ができます。

高萩ムーバブルビレッジ構想 AD”VAN”TURE 実証実験概要

今回の概要は以下の通りです。今後の取り組みの推進に活用するため、参加者は体験後にアンケート・ヒアリングへの回答が必要です。

高萩ムーバブルビレッジ構想

実施日程:2022年4月28日(木)から5月17日(火)
募集人数:10組20名想定 ※小学生以下の場合は 追加1名の同伴も可。ペット同伴不可。
募集期間:2022年3月28日(月)~4月15日(金)(予定)
応募方法:専用HPより応募フォームにて希望日程/車中泊スポット/体験アクティビティを選択
※応募者多数の場合は抽選。
参加費用:6,000円/人(税込) ※小学生までは3,000円/人(税込)
体験内容:7種のアクティビティから2種を選択、5箇所の車中泊スポットから1種を選択
日産キャラバン マルチベッドでの車中泊
1泊2食分の食事付き(1日目:夕食、2日目:朝食 ※昼食は各自)
特設サイト: https://www2.nissan.co.jp/SP/CARAVAN/CARAVANISTBASE/ADVANTURE/POCAPPLY/

アクティビティマップ

高萩市の自然を満喫できる7種のアウトドアアクティビティ

今回の実証実験では市内事業者が提供する以下のアクティビティの中から2つ選べます。

1)SUP (ストームフィールドガイドはぎビレッジ店)
2)ブッシュクラフト (ブッシュクラフト株式会社)
3)乗馬&セグウェイ (ヘルスリゾート天空の庭 天馬夢)
4)ヨガ(温泉ドーム付)
5)釣り(管理釣り場)
6)釣り(市内沿岸部でのサーフ)
7)釣り(山間部での渓流)

高萩市の5つの車中泊スポット

車中泊をする際に必要なトイレや水道、電気などのインフラ設備は、空き家や公共施設などと組み合わせることで解消できます。スポットから1箇所を選択できます。

1)高戸小浜海岸
2)けやき平キャンプ場
3)さくら宇宙公園 (高萩市衛星通信記念公園)
4)山間地区住宅(空き家)
5)高萩市里山交流館(公共施設)