グリーンルーフを備えたネットゼロ構造の住宅「The Rain Harvest Home」。メキシコの自然保護区に建設
※この記事は、メキシコにある自治体バジェ・デ・ブラボの自然保護区に建設された住宅についてご紹介したものです。
メキシコシティから2時間の距離にある自治体バジェ・デ・ブラボの自然保護区に、グリーンルーフを備えたネットゼロ構造の住宅「The Rain Harvest Home」が建設されました。環境に配慮して設計されたと言います。
環境に配慮したネットゼロ構造の住宅「The Rain Harvest Home」
一生住むことはできないかもしれませんが、自然の中にある家を見るのはよいことです。都会派の人であれば快適な環境を好むので、現代的な便利さも備えている必要があります。山や木や川のそばで、環境に配慮した豪華な家に住むというのは、夢のようにとてもロマンチックな話と言えるでしょう。
「The Rain Harvest Home」は、メキシコシティからわずか2時間のところに位置する自治体バジェ・デ・ブラボの自然保護区にあり、先に述べたすべての条件を満たしているようです。住宅自体がとても素晴らしいのですが、それだけではありません。母屋からすぐのところには、建築家のアトリエと離れの浴場があります。さらに目を引くのは、家全体を覆うような植栽の屋根(グリーンルーフ)です。
住宅の構造は、再生可能エネルギーで消費エネルギーをまかなう「ネットゼロ構造」。基本的に環境に配慮して設計されており、周囲の自然と調和するような立地条件になっています。太陽光発電のほか、敷地内には水処理・貯水システムも備えています。つまり、電気も水道もない「オフグリッド」な暮らしを実現できるのです。 電気や水を貴重品としている地域や国では、非常に重要なことと言えるでしょう。
この住宅は、トルカ火山を望む雄大なパビリオンとして設計されました。火山石を材料に含む盛り上がったコンクリートの台座の上に、住宅が配置されています。住宅の上には、鉄骨の柱を使った、独自のグリーンルーフがあります。もともと緑に囲まれている立地にありますが、グリーンルーフがあることでより強調されています。そのため、ドローンやGoogle Earthで見ると、この住宅はあたかも自然保護区の一部のように見えるのです。
円形の独立した浴場では、温浴、サウナ、スチームシャワー、洗い場など、さまざまなアクティビティを楽しむことができます。中央にある冷たいプランジプールからは、空を見上げることが可能です。 また、専用のスカイスペースを備えた建築家のスタジオには、トルカ火山に面した大きな窓があります。誰もが名作を生み出すのに十分なインスピレーションが、この住宅にはあると言えるでしょう。