三ッ輪ホールディングス、2050カーボンニュートラルを目指す三重県尾鷲市と協定を締結

三ッ輪ホールディングス、2050カーボンニュートラルを目指す三重県尾鷲市と協定を締結

三ッ輪ホールディングス株式会社は2022年3月1日、同日に三重県尾鷲市と”尾鷲市のゼロカーボンシティ実現に向けた協定”を締結したと発表しました。豊かな自然資源を活かした「22世紀に向けたサステナブルシティ」の具現化のため、尾鷲市民や市内外の提携事業者と協業しながら、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて取り組みを進めていく考えです。

ゼロカーボンシティ宣言に賛同する背景

三ッ輪ホールディングスと尾鷲市が協定を締結した背景には、両者がともに“100年後も地球と生きる“をコンセプトとした持続可能な地域社会を目指すコンソーシアム『Sustainable Innovation Lab(以下SIL)』に参画していたことがあるとのこと。

地球温暖化の進行に伴い多くの災害が頻発している昨今、同社は昨年5月のSIL参画以来、活動を通じて尾鷲市の現状に対しての理解を深め、美しいふるさと尾鷲を引き継いでいくことが自分たちの責務だと認識するようになったといいます。

2021年に英・グラスゴーで開催されたCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)でも「2050年カーボンニュートラル」「2030年度の温室効果ガス46%削減(2013年度比)」が改めて宣言される中、尾鷲市も「22世紀に向けたサステナブルシティ」を目指して、温室効果ガス削減に向けた取り組みを推進していくことになりました。

サステナビリティの実現に向けた取り組み

「22世紀に向けたサステナブルシティ」実現に向けた取り組み

尾鷲市における脱炭素と教育を基盤とした「22世紀に向けたサステナブルシティの実現」への取り組みは、SILで持続可能な未来社会づくりのために学びと検討を続けてきた「Local Coop」構想の社会実装プロジェクトです。

今回のカーボンニュートラル宣言に賛同する市民および市内外の多様なセクターと連携した「Local Coop」構想の社会実装を通じて、あらゆる社会課題に対して経済・社会・環境などを統合的に捉えたソリューションを提案するとともに、住民の暮らしと地域の豊かさをともに創っていく仕組みを構築していく考えです。

「22世紀に向けたサステナブルシティ」実現のための主な施策

(1)森林資源・海洋資源の保全を通じた温室効果ガス吸収推進
・Jクレジットの活用によりCO2吸収量の増加を可視化
・航空レーザーなどの仕組みを導入した環境価値の創出
・間伐材の利用促進による中長期での炭素固定を推進

(2)温室効果ガス排出量の削減
・森林資源・海洋資源を失わずに再生可能エネルギーを活用するため、域内のゾーニングやガイドラインの整備を実施
・2050年に向けた中長期ビジョンを検討し、構造的に温室効果ガスの排出量を削減できるまちづくりに向けた取り組みを実施

(3)豊かな地域資源を生かした新たな教育モデルの検討
・尾鷲市内の豊かな地域資源を生かした新たな教育モデル構築により、市民の地域定着や全国からの教育移住者増加を通じた、まち全体の活性化を目指す
・尾鷲市内の小中学校を中心に自然環境学習プログラムの実施と、市外からの体験学習などの受け入れ体制を構築

三ッ輪ホールディングスの役割

三ッ輪ホールディングスは、80年以上にわたるエネルギー供給実績や再エネ・省エネ、及び環境価値創出等の豊富な知見から、尾鷲市の目指す“22世紀に向けたサステナブルシティ”実現のため、市内の脱炭素化に寄与する下記2つの分野を中心に支援していくとしています。

・市内の脱炭素化に向けた全体設計・推進のサポート
・森林整備等での環境価値創出・販売に関するサポート

尾鷲市のカーボンゼロシティ宣言 賛同企業・団体

・ヤフー株式会社
・日本郵政株式会社
・一般社団法人 Next Commons Lab
・Sustainable Innovation Lab
・合同会社シーベジタブル
・尾鷲商工会議所
・一般社団法人 つちからみのれ (同不順)

「22世紀に向けたサステナブルシティ」実現のため、脱炭素化・教育に関する施策を推進するべく、市内外の事業者が連携して取り組んでいくということです。

ゼロカーボンシティ宣言に賛同する企業・団体

三ッ輪ホールディングス代表取締役社長コメント

脱炭素社会への動きが加速する中、一部では、地方部固有の資源・文化・経済の持続性よりも脱炭素化手段が優先されることで、“地域社会のサステナビリティ”が損なわれるケースが生じ、社会問題化しています。

当グループは1940年に炭の製造販売業で創業後、時代に応じて石油・LPガス・電力・都市ガスへと商材を変えながらも、企業理念である“ゆたかな地域づくり“を実現すべく、一貫して地域社会と共に歩んでまいりました。近年ではエネルギー供給の枠を超え、防災・省エネ・環境価値などに関するソリューションを地域社会それぞれの特性・課題に合わせて構築する事業を各地で展開しております。

尾鷲市の「22世紀を描く」先駆的な取り組みへの参画をはじめ、今後も脱炭素社会という“地球のサステナビリティ“と”地域社会のサステナビリティ“の両立に向けて、様々なセクターと連携しながら取り組んでまいります。