エシカルデザインによるオリジナル家具の製品開発をスタート。株式会社船場
空間創造を通じて循環型社会の実現を目指す株式会社船場は2022年2月28日、エシカルデザインによるオリジナル家具の製品開発をスタートすると発表しました。東急不動産株式会社が開発する交流型学生レジデンス「キャンパスヴィレッジ大阪近大前」のプロジェクトで実装されます。
オリジナルの家具づくりを通じた取り組みの概要
株式会社船場は、2021年よりエシカル活動に注力。人や地域や自然環境に対して思いやりの視点を持ち、これまでの空間創造における全てのデザインプロセスを“Re-think”することから始める「Semba Ethical Design Thinking(船場が全社で推進するエシカルデザインの考え⽅)」を推進してきました。2022年からは、「未来にやさしい空間」を企業のミッションに掲げています。
エシカルデザインとは、船場が推進する持続可能な循環の仕組みで、さまざまな社会課題の解決を目指すデザインのこと。今回の取り組み概要は次の通りです。
1.森林の循環を促す国産木材の活用
岐阜県飛騨市を拠点とする「株式会社飛騨の森でクマは踊る」の協力のもと、飛騨の広葉樹を活用した家具を製作。既存の木材流通では家具になりにくい木の部分を敢えてデザインとして生かすことで、森林資源に新たな価値を与え、森林の循環を促します。
2.資源の循環を促す廃材や再生資源の利活用
循環を前提とした社会の構築のコンサルティングを⾏う「株式会社モノファクトリー」の協力のもと、本来の役割を終えて廃棄されてしまうモノを資源として活用する「アップサイクル家具」を製作。本物件の工事現場から排出されたケーブルドラムをテーブルにアップサイクルする等、元の姿・形を生かしつつ、新たな家具として再生する取り組みを実施しています。
3.ユーザーが資源循環に触れられる機会の提供
1階の共用空間全体をバーチャルギャラリー化し、生み出された家具が完成するまでの背景やストーリーを掲示することで、ものづくりの背景を可視化。ユーザーである入居者やバーチャルギャラリーに訪れる人が資源循環に触れ 、学ぶことができる機会を提供します。
本物件において同社は、エシカルデザインを実践し入居する学生が日々の生活を通じてサーキュラーエコノミーを身近に感じられる共用空間を創造。空間設計から家具製作、さらにはものづくりの背景を可視化したバーチャルギャラリーまでをデザイン監修することで、学生や全ての利用者へサステナビリティへの意識の醸成を目指す考えです。