これからの住宅に求められる要素とは?7割以上の建築家が「環境への配慮が必要」と回答

これからの住宅に求められる要素とは?7割以上の建築家が「環境への配慮が必要」と回答

家づくりのアイデアや多様なライフスタイル事例を伝えるwebメディア「SuMiKa」を運営するINCLUSIVE株式会社は、九州地域で活動可能な建築家63名を対象にして実施した、「これから求められる住宅」に関する調査の結果を発表しました。

調査概要:「これから求められる住宅」に関する調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年10月27日〜同年11月11日
有効回答:九州地域で活動可能な建築家63名

昨今の顧客動向について、建築家の7割以上が、住宅に「環境への配慮(サステナビリティ)」が求められていると回答

「昨今の家づくりを考えるお客様の動向に関して、住宅に求めるものとして、環境への配慮(サステナビリティ)が求められていると感じますか」と質問したところ、「非常に感じる」が20.6%、「やや感じる」が55.6%となり、合わせて76.2%が「感じる」と回答しました。一方、「あまり感じない」は20.6%、「全く感じない」は3.2%で、合わせて23.8%にとどまることがわかりました。

住宅は環境への配慮が求められるか

住宅における環境への配慮について、7割以上が「高断熱・高気密な家づくり」が求められていると回答

続いて、「環境への配慮について、特にどのような要素が求められていると感じますか」と質問したところ、「高断熱・高気密な家づくり」が75%で最も多く、次いで「省エネ性能が高い設備」が70.8%となりました。以下、「長く住める優良住宅」(45.8%)、「健康に過ごせる(病気にならない)」(43.8%)、「国産木材の利用」(22.9%)と続きました。気密性や断熱性を上げること、省エネ性能を上げることなどが重視されていることがうかがえます。

環境配慮のために家づくりで求められる要素

他にも「自然素材」や「CO2排出」の声

また、「環境への配慮について求められている要素があれば、自由に教えてください」と質問すると、次のような回答が得られました。

<自由回答・一部抜粋>

・植栽、緑化
・環境に配慮したプランとデザイン
・自然素材
・地域環境への配慮(外構等)
・緑化:敷地内に植樹や芝敷等
・自然との関わり
・CO2排出

9割以上の建築家が、「環境に配慮された住宅設計」に積極的

次に、「あなたは、環境に配慮(サステナビリティ)された住宅を積極的に設計していきたいですか」と質問したところ、「非常に思う」が34.9%、「やや思う」が55.6%となり、「そう思う」との回答は合わせて90.5%と9割を超えました。多くの建築家が、環境に配慮した家づくりに前向きな姿勢であることがうかがえます。

環境に配慮した住宅づくりへの意向

災害が多い九州において「災害に備えた住宅設備が必要」と回答

また、「台風や豪雨など、比較的災害が多いと言われる九州において、災害に備えた住宅設備は必要ですか」と質問したところ、「非常に思う」が41.3%、「やや思う」が55.6%となり、合わせて96.9%が「そう思う」と回答しました。近年の気候変動により、災害に備えた家づくりのニーズが増していることが予測される結果となりました。

災害に備えた家づくりが必要か

災害に備えた住宅設備づくりとして、8割以上が「台風や雨漏りに強い住宅設計」を重視

「災害に備えた住宅設備で必要だと感じるもの」について、複数回答で質問すると、最多となったのは「台風や雨漏りに強い住宅設計」で80.3%、以下、「周辺環境や気候など、土地に応じた住宅構造」が68.9%、「災害時、復旧の早いライフライン」が41%などと続きました。

災害に備えた住宅設備

他にも「数十年で解体されず長く住まう住宅」や「リフォーム、リノベーション住宅」の声

最後に、「環境への配慮について求められている要素」について、自由回答で質問したところ、「数十年で解体されず長く住まう住宅」や「リフォーム、リノベーション住宅」など40件の回答が得られました。

<自由回答・一部抜粋>

・数十年で解体されず長く住まう住宅
・リフォーム、リノベーション住宅
・構造がしっかりした省エネ住宅
・高気密高断熱
・長寿命、省エネ

今回の調査結果について同社では、「住宅における環境配慮」への需要の高まりは、2030年の目標達成に向け注目が集まる「SDGs」が大きく影響していると考えており、地球温暖化の抑制や脱炭素社会の実現に向け、省エネかつ光熱費を抑える「高断熱・高気密」や、使用時にCO2を排出しない「省エネ性能が高い設備」などが、これからの家づくりの鍵になるかもしれない、と述べています。