EFポリマーがPwC財団の環境助成事業を通して砂漠緑化に取り組む。実験を通してEFポリマーの有効性実証を目指す

EFポリマーがPwC財団の環境助成事業を通して砂漠緑化に取り組む。実験を通してEFポリマーの有効性実証を目指す

100%オーガニック・完全生分解性を有する超吸水性ポリマー(SAP)の研究開発・事業開発を手がけるEF Polymer(EFポリマー)株式会社は2022年6月21日、公益財団法人PwC財団による2022年度第1期環境助成事業の助成先に採択されたと発表しました。これにより同社は、同年7月1日から1年間のプロジェクトを通して、砂漠化地域での緑化に対して、同社が開発したポリマー製品(以下、EFポリマー)の有効性実証に取り組むとのことです。

砂漠緑化に対する、EFポリマーの有用性確認事業

世界的な環境課題である砂漠化は、深刻な水不足をもたらす要因の一つとなっています。砂漠化には旱魃や乾燥化など気候的要因と、森林の過伐採など人為的要因があります。世界の地表の約41%を乾燥地域が占めており、早急な対策が求められるのが現状です。

このたび同社は「人」と「環境」に関する社会課題に取り組む団体を支援するために設立された「公益財団法人PwC財団」から助成先として採択されました。上記課題を解決するために、同社は今後1年間で、砂漠緑化に対するEFポリマーの有効性の実証に取り組むとしています。

具体的には、大学や民間の企業との協業を通して研究ラボとフィールド実験を行う予定で、内モンゴル地域の乾燥エリアで行う実験では、植物の育成と同社製品の有効性に対する評価を行います。

自重の100倍の水を吸収できるEFポリマーは、微量栄養素を含み、土壌改良材としても有効であることから、砂漠緑化の材料としての可能性があると考えられています。また、EFポリマーは自然由来のため土壌内で完全に分解され、土壌の健全性を保つ長期的な効果も期待されています。

EFポリマーの実験の様子

同社の創立者兼CEOのナラヤン・ガルジャール氏は「有機廃棄物(生ゴミ)由来のEFポリマーを使って、砂漠化への解決策を模索するという、当社の事業提案を支援いただけることを嬉しく思います。気候変動は世界の大きな課題ですが、皆が協力し合って取り組めば、良い変化をもたらすことができると信じています。EFポリマーは今回のプロジェクトを通してポリマーのさらなる可能性を見出し、世界で深刻な環境課題の解決に向けて一層取り組みを強化していきたいと考えています」とコメント。

PwC財団の代表理事、代表理事の安井正樹氏は「この度は皆様の志に深く共感し、採択を決定しました。PwC財団は社会課題の解決に向けて、事業側の皆様と密に連携し伴走していきたいと思います」とコメントを寄せました。

EFポリマーについて 

2019年度にOISTのスタートアップ・アクセラレーター・プログラムを通じて、当時21歳のインド人起業家ナラヤン・ガルジャール氏により設立された同社は、野菜や果物の不可食部分の残渣をアップサイクルした環境に優しい有機ポリマーの開発を手掛けています。ミッションとして、生分解性廃棄物(生ゴミ)をアップサイクルし、水不足等の農業に関わるグローバルな環境問題を解決する、新興国でも利用しやすい低コストで持続可能な農業資材に変換することを掲げ、日々取り組んでいます。