木質資源カスケード事業に取り組むウッドフレンズが、木製サッシ「WINDOW WOOD」で防火設備認定を取得

木質資源カスケード事業に取り組むウッドフレンズが、木製サッシ「WINDOW WOOD」で防火設備認定を取得

株式会社ウッドフレンズは2022年5月31日、自社開発したオリジナル木製サッシ「WINDOW WOOD」が指定性能評価機関による防耐火試験に合格し、2022年3月に国土交通大臣の認定(以下:防火設備認定)を取得したと発表しました。同社は今後、防火地域および準防火地域における住宅においても同サッシの使用を強化するなど、生産と販売を進めていく意向です。

防火設備認定取得により、オリジナル木製サッシ「WINDOW WOOD」の生産・販売を強化

株式会社フレンズウッドは、「より美しく」という企業理念のもと、これまでに約12,000戸の住宅を供給。さまざまなグループ事業を展開し、自社集成材工場を起点として、林業から住宅の販売まで一貫した製造小売体制の実現を目指しています。

同社が自社開発をしたオリジナル木製サッシ「WINDOW WOOD」は、気密性において最高等級「A-4」、熱貫流率は1.7W/㎡・Kを取得しており、一般的な住宅で使用されるアルミ樹脂複合サッシを上回る省エネルギー性能です。

2021年11月に同サッシの量産化を図り、これを契機に自社戸建分譲住宅に採用、販売を開始。優れた省エネルギー性能を活かした開発をより深め、2022年3月には防火設備認定を取得しました。防火地域および準防火地域の住宅においての使用も強化し、2024年5月期には同社戸建分譲住宅600戸分の生産と販売を目指す考えです。

輸入原料やエネルギー価格の影響軽減と安定的な供給へ

アルミニウムはボーキサイト(鉱物)を電気で精錬して金属にします。一方で、その際には膨大な電気を使用することになります。対して木材は、製造にかかるエネルギーが非常に少なく、製造時のCO2の放出もアルミニウムと比べて1/34に抑えることが可能です。

また、木材はアルミニウムのような材料輸入がなく、地産地消での生産ができることも魅力。原料やエネルギーにかかる価格の影響も比較的低コストでできると考えられ、安定的な住宅供給が見込まれるといいます。

住宅

建築物の木質化・国産材活用によるカーボンニュートラルへの貢献

現在、カーボンニュートラルの実現に向け、CO2を吸収し固定する木材の活用は重要視されています。同社ではこれまでに、「WINDOW WOOD」と同様に国産杉を使用したオリジナル木製外壁「WALL WOOD」も自社開発。

2020年に防火構造認定を取得し、市街地の同社住宅建築などに使用してきました。構造材をはじめとする住宅部材の木質化と国産材の活用を推進するとともに、地域の森林資源の循環とあわせて、経済循環の推進にも努めていくとしています。

木質資源カスケード事業を通じて、SDGsを推進

同社は、住宅事業において林業から建築、販売まで一貫した「製造小売」を実現することで、従来の複雑な流通を省いた国産材の適正価格かつ安定的な供給を目指しています。同時に、構造材の生産工程における余剰材を有効活用し、木質資源ロスの削減にもつなげていく考えです。

「地域林業を適切に循環させ、木質資源を適切に使い切る。」この100%全てを活用する”木質資源カスケード事業”の概念のもと、直接的にSDGsにつながる取り組みとして、今後も投資や開発を進めていくとしています。

木質資源カスケード事業の図