焚き火の薪の組み方。4種類の方法と特徴を初心者にも分かりやすく解説

焚き火の薪の組み方。4種類の方法と特徴を初心者にも分かりやすく解説

焚き火は、目的に応じた「薪の組み方」をすることがポイントです。薪の組み方の種類や特徴を知り、使用シーンに合わせて組み方を選びたいと考える人もいるのではないでしょうか。今回は、代表的な4つの薪の組み方やメリット・デメリット、焚き火に適した薪を選ぶ際に知っておきたい点などについて紹介します。

焚き火の火をコントロールするには「薪の組み方」が重要

焚き火の炎は「燃料・酸素・熱」の3要素が反応し、燃焼することで生み出される仕組みです。そのため、薪を高く組んだり、1点に集中させたりするなど「薪の組み方」により、火の燃え方や火持ちが変わります。

薪の組み方ごとの特徴を知り、火を適切にコントロールできれば、初心者であっても焚き火を存分に楽しめるでしょう。

薪の組み方。代表的な4種類とその特徴

代表的な薪の組み方は4種類あり、用途や目的によって使い分けるのがおすすめです。ここからは、薪の組み方とその特徴を紹介しますので、焚き火を楽しむ際の参考にしてください。

薪の組み方

<組み方1>井桁型:キャンプファイヤーに向いており、初心者でも簡単にできる

井桁型は、文字通り、薪を「井の字」に積む方法です。ログキャビン型とも呼ばれます。初心者でも簡単にできるスタンダードな組み方で、キャンプファイヤーに向いています。

井桁型のメリット

井桁型は、井の字に置いた中央の「四角い枠」が煙突の役割を果たします。熱された空気が上昇気流となり火柱が立ち上がる仕組みで、火の勢いが強く、暖を取るのに最適です。比較的簡単に薪を組んだり、火を起こしたりできるため、初心者にもおすすめの組み方となります。

井桁型のデメリット

井桁型は火の勢いが強いため、調理や観賞用には不向きです。また、「薪の消費が早い」「重ねたときに安定するよう太めの薪が必要」というデメリットもあります。

<組み方2>合掌・閉じ傘型:エンターテイメント性に優れている

ティピー型とも呼ばれる、薪を円錐状に組む方法が、合掌・閉じ傘型です。井桁型と同様に火の勢いが強く、エンターテイメント性に優れています。一般的な焚き火のイメージとして思い浮かぶのはこの組み方でしょう。

合掌・閉じ傘型のメリット

合掌・閉じ傘型のメリットは、見栄えがよく、美しい炎を楽しめることです。少量の薪でも高さのある炎を作れるため、家族やグループでのキャンプにピッタリです。

合掌・閉じ傘型のデメリット

合掌・閉じ傘型は、燃焼時間が短く、薪の消費も早いことがデメリットです。また、薪が崩れやすく炎をコントロールしにくいため、調理向きでもありません。狭い焚き火台では、薪を組むのが難しいと感じる場合もあるでしょう。

<組み方3>合掌・開き傘型:長時間焚き火を楽しめる

合掌・開き傘型は、別名インディアン型とも呼ばれる、傘を開いたときのような形をした組み方です。薪の中央から徐々に燃焼させていく方法なので、焚き火を長時間楽しむことができます。囲炉裏でもよく用いられる方法です。

合掌・開き傘型のメリット

合掌・開き傘型は燃焼時間が長いため、のんびり焚き火を楽しめます。また、薪の高さが出ない組み方なので、鍋やクッカーなどを上に置く際も安定しやすく、キャンプ飯などの調理にも使いやすい組み方です。煮込み料理にも向いています。

合掌・開き傘型のデメリット

焚き火をじっくり楽しめる一方で、エンターテイメント性の低さが合掌・開き傘型のデメリットです。炎に勢いがないため、キャンプファイヤーなどには不向きでしょう。

<組み方4>並列型:調理や直火に向いている

並列型は、2本の薪を枕木として置き、その上に、「並列」または「放射状」になるように薪を並べる組み方です。薪が安定し、濡れた地面に組んでもよく燃焼するため、調理や直火に適しています。難しい組み方ではないため、初心者でも簡単に挑戦できる方法です。

並列型のメリット

並列型は、通気性がよく火力を維持できることがメリットです。着火や薪の追加がしやすく、火力調整も簡単にできます。安定した火力で燃焼することから、調理や直火の焚き火にも向いている万能型と言えるでしょう。

並列型のデメリット

並列型は機能性に優れた実用的な組み方ではありますが、燃え上がる炎を見ることはできません。見た目が少し地味で派手さはないため、視覚的に焚き火を楽しみたい人にとってはデメリットとなるでしょう。

焚き火に使う薪。薪を選ぶ際に知っておきたいポイント

焚き火をする上で欠かすことのできない薪ですが、焚き火にはどのような薪が適しているのでしょうか。ここからは、薪を選ぶ際のポイントについて解説します。

重ねられた薪

目的に応じて薪の樹種を使い分ける

薪には大きく分けて「針葉樹」と「広葉樹」の2種類があり、燃焼時間や着火のしやすさなどが異なります。焚き火の目的や利用シーンにより樹種を使い分けるのがおすすめです。針葉樹と広葉樹の一般的な特徴は以下の通りです。

針葉樹:着火しやすく、よく燃える。焚き火を始める際の「焚き付け用」として利用するのに適しており、マツやヒノキ、スギなどがよく使われる。

広葉樹:火が長持ちするのが特徴で、長時間の焚き火に向いている。一度火がつくと消えにくい。カシやケヤキ、ナラなどが流通している。

【関連記事】焚き火でよく燃える木は?針葉樹・広葉樹の違いと使い分けのポイント
【関連記事】焚き火に使う薪の種類はどれがいい?特徴の一覧や見分け方、購入先を紹介

できるだけ乾燥した薪を使う

焚き火に使う薪は、できるだけ乾燥した薪を使うのがポイントです。なぜなら、乾いた薪は水分が蒸発しているため煙がほとんど出ず、初心者でも簡単に着火できるためです。一方、しっかり乾燥していない薪を使うと、煙が大量に出るばかりで、なかなか火が広がりません。

焚き火に使う薪を購入するなら通販サイトがおすすめ

薪を購入する際、「重い薪を家まで運ぶのが大変」「焚き火に使う薪をすぐに手に入れたい」と感じる人もいるでしょう。このように薪を手間をかけずに用意したい人は、通販で薪を購入するのがおすすめです。

長野県の齋藤木材工業株式会社が運営する「森の中ストア」では、長野県産のカラマツ100%で作った薪を扱っています。森の中ストアの薪は、人工乾燥を行い含水率10%程度まで乾燥させた薪です。

煙がほとんど出ず、焚き付けが苦手な人や初心者でも容易に着火することができます。丸太の最外層のみを使用しており木の密度が高いため、同じ針葉樹のヒノキやスギに比べて燃焼時間が長いことも特徴です。

用途に合わせて25cmと35cmの2種類から薪のサイズを選べます。ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

薪の組み方ごとの特徴を知って、焚き火を楽しもう

焚き火は薪の組み方ごとに燃焼時間や着火のしやすさなどが異なります。代表的な薪の組み方の種類には「井桁型」「合掌・閉じ傘型」「合掌・開き傘型」「並列型」があり、利用シーンに応じて使い分けるとよいでしょう。簡単にできる薪の組み方もあるため、初心者でも気軽に焚き火を楽しめます。

また、焚き火に使う薪は大きく分けて、針葉樹と広葉樹があります。目的に応じて樹種を選ぶことや、乾燥した木を使うことがポイントとなるでしょう。今回の記事を参考に、シーンごとに応じて薪の組み方を選び、焚き火を楽しんでください。