ソロキャンプで焚き火を楽しもう!準備に必要なものやおすすめの焚き火台をご紹介

ソロキャンプで焚き火を楽しもう!準備に必要なものやおすすめの焚き火台をご紹介

ソロキャンプで焚き火をしてみたいけれど、何を準備してどのようにすればよいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。焚き火台など必要なものを揃えて、ゆったりと炎を眺めたり、暖を取ったりしてみたいですよね。今回は、初心者も経験者も参考になる、焚き火の準備から実際の手順、おすすめの焚き火台、注意点などをご紹介します。

ソロキャンプでの焚き火の魅力

焚き火とは、文字通り「火」を「焚(た)く」ことです。キャンプなどのアウトドアでは、木の枝や薪などを1箇所に集めて燃やすことを焚き火と表現するのが一般的。ソロキャンプでは、火のそばに腰掛け、ゆっくりと炎を眺めて癒されたり、暖を取ったりして、贅沢な一人時間を楽しむのが醍醐味です。また、火力を利用して料理をすることもできます。家庭ではなかなか難しい、ワイルドな直火料理にチャレンジするのもよいでしょう。

ここからは、ソロキャンプでの焚き火の準備やおすすめの焚き火台、手順、注意点を詳しくご紹介します。ソロキャンプで焚き火を楽しみたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ソロキャンプでの焚き火の準備

ソロキャンプでの焚き火の準備として、3つのポイントをご紹介します。

必要な道具を揃える

まずは焚き火に必要な道具を揃えます。マストアイテムとして、以下が挙げられます。

●焚き火台
●焚き火シート
●薪
●着火剤
●火ばさみ・トング
●耐熱グローブ・軍手

さらに、あると便利な道具は以下のアイテムです。

●火消し壺
●火吹き棒・うちわ
●ナイフ・鉈・斧
●風防板(焚き火リフレクター)

道具は通販やホームセンター、アウトドアショップ、100均などで手軽に購入可能です。自分にとって使いやすい大きさや形、デザインから選んでみましょう。

焚き火可のキャンプ場を探す

お近くのキャンプ場やバーベキュー場などの中から、「焚き火OK」な場所を探します。条件次第では公園や河川敷でも可能な場合があります。最寄りの施設などを調べてみましょう。最寄りの施設や希望する目的地の施設などを調べてみましょう。

キャンプ場のルールを確認する

道具が揃い場所が決まったら、今後は焚き火をする場所の細かなルールを確認します。多くのキャンプ場では、直火(焚き火台を使わない焚き火)は不可となっています。焚き火シートの有無や焚き火ができる時間帯、灰や炭の処理についてなど、細かいルールをチェックしておくとよいでしょう。それによって、持ち物も変わってきます。

ソロキャンプで使う焚き火台の選び方

焚き火を楽しむ際に最も重要なアイテムが焚き火台です。数ある焚き火台の中から、どのように選べばよいのか迷う方もいるかもしれません。ここでは、どのような焚き火台がソロキャンプに向いているか、3つのチェックポイントをご紹介します。

チェックポイント①軽さとコンパクトさ

ソロキャンプのギア選びにおいて、アイテムの軽さとコンパクトさは重要なポイントになります。 焚き火台も、コンパクトに折りたためるのはもちろん、折りたたんだ後の形状にも注目して選びましょう。スリムな筒状になるならリュックのボトルホルダーに入るもの、板状になるならリュックの隙間に差し込みやすいものといったように、持ち運ぶ際のイメージをしながら選ぶのがおすすめです。

焚き火台に使用される素材は、おもにステンレス・チタン・スチール(鉄)の3種類です。スチール製の焚き火台は重いため、軽さを重視するソロキャンプにおいては、ステンレス製かチタン製の焚き火台がおすすめ。重量は1kg前後が目安となりますが、1kg以下の超軽量タイプも増えています。荷物の総重量を減らしたいのであれば、できるだけ軽いものを選びたいですね。

チェックポイント②組み立てのしやすさ

取り扱いの簡単さにこだわって選ぶのも一つのポイントです。ソロキャンプ向けのコンパクトな焚き火台には、バラバラのパーツを組み立てるタイプと、パッと開くだけですぐに使える簡易設営タイプがあります。

「できるだけ楽に設営したい」という方には、準備と撤収が簡単な焚き火台がおすすめ。各パーツがあらかじめ連結されている焚き火台は、組み立てに必要なパーツを紛失しにくいというメリットもあります。ただし、収納時のコンパクトさには欠ける面があるので、車移動の方におすすめのタイプです。

チェックポイント③薪のくべやすさ

焚き火台で料理を作りたい場合は、調理中に薪がくべやすい焚き火台はとても便利です。特に焼き網やゴトクを取り付けた状態のまま薪を追加できると、クッカーなどをその都度移動させなくて済みます。

また、豪快な焚き火を楽しみたいなら、太くて長い薪がそのまま入る焚き火台がおすすめ。焚き火台の中には、長さ30〜40cmほどの薪がそのまま入る製品もあります。自分が楽しみたい焚き火のスタイルをイメージしながら、薪のくべやすそうなアイテムを選ぶとよいでしょう。

チェックポイント④料理のしやすさ

焚き火台の中には、火の上に調理器具や食材をのせて、そのまま調理ができるモデルも多くあります。そういったモデルであれば、調理用に改めてグリルで火を起こすといった手間が省けるため、一石二鳥。また持ち物が減って移動が楽になるメリットもあります。

網や五徳などが付属品で付いている、または載せられる形状をしていたり、別途オプションを購入すれば調理可能になったりするモデルもあるので、製品の仕様も細かくチェックしてみましょう。

【タイプ別】ソロキャンプにおすすめの焚き火台

ここからは、先述した選び方のポイントに沿って、おすすめの焚き火台をご紹介します。

軽量・コンパクトな焚き火台

Picogrill|ピコグリル398

Picogrill(ピコグリル)のピコグリル398は、デザイン・重量・収納性に優れた焚き火台です。折りたたむとA4サイズになり、持ち運びに便利なモデル。またシンプルな構造が大きな特徴で、女性でも簡単に設置することができます。付属のスピット2本はトップに設置すれば鍋やフライパンをのせる五徳として使用できるほか、ソーセージや野菜などの串焼きもできます。

(参考:ピコグリル398|正規販売店

UNIFLAME|ファイアグリル ソロ

UNIFLAME(ユニフレーム)のファイアグリル ソロは、ソロユーザーが使いやすいサイズの焚き火台です。スタンドは折りたたんで炉の中に収納でき、ケースに入れてコンパクトに持ち運び可能。耐荷重が5kgと頑丈なのも魅力で、ハンドル付きのため使用後の後始末も簡単です。

(参考:ファイアグリルsolo|ユニフレーム

組み立てやすい焚き火台

Coleman|ファイアーディスク ソロ

Coleman(コールマン)のファイアーディスク ソロは、人気の焚き火台シリーズのソロキャンパー用サイズです。本体のスタンドを立てるだけで準備が完了し、設置時間はわずか3秒。シンプルな作りながら耐荷重が25kgあるので、10インチのダッチオーブンまで載せられます。付属の焼き網の上で、直接食材を焼くことも可能です。

(参考:ファイアーディスク ソロ |コールマン

Snow Peak|焚火台 S

「焚き火台の祖」とも言われるSnow Peak(スノーピーク)の、ソロ向けコンパクトモデルの焚き火台です。パッと開いて地面に置くだけのシンプル構造で、厚みのあるステンレス素材を使用しています。ロストルや焼き網などのオプションが豊富なので、さまざまなアレンジが楽しめます。

(参考:焚火台 S|Snow Peak

料理がしやすい焚き火台

LOGOS|ピラミッドグリル・コンパクト

LOGOS(ロゴス)のピラミッドグリル・コンパクトは、卓上サイズの焚き火台です。小さいながらもしっかりとした作りで、こだわりのあるピラミッド型が特徴的。網付きなのでBBQやちょっとした焼き料理も楽しめます。組み立て簡単、専用ポーチ付きなのも嬉しいポイントです。

(参考:ピラミッドグリル・コンパクト|ロゴス

TokyoCamp|焚き火台

TokyoCampの焚火台は、火床が広くフラットで、大きな薪もそのまま投入できるのが特徴です。調理中もサイドの隙間から薪を投入できるため、クッカーを動かさなくていいのが便利なポイント。専用のケースに収納すると、A4サイズになるため、バックパックにもすっぽり収まります。

(参考:焚き火台|TokyoCamp

薪がくべやすい焚き火台

BUNDOK|焚き火台 LOTUS

新潟県三条市に本社を構える株式会社カワセのアウトドアブランド「BUNDOK(バンドック)」の焚き火台 LOTUSは、高品質でコストパフォーマンスに優れた焚き火台です。薪を燃やす有効面積が広いため、市販の薪を折らずにそのまま利用できます。調理中も横から薪を投入できるため火力調節がしやすいのが特徴。クッカーでの鍋料理から網焼き料理まで、幅広いスタイルの食事が楽しめます。

(参考:焚き火台 LOTUS | 株式会社カワセ

齋藤木材工業株式会社|スパイラルピット

長野県・長和町に本社のある齋藤木材工業株式会社が販売するスパイラルピットは、職人が一つひとつ手作業で作ったこだわりの焚き火台です。S・M・Lの3サイズを展開しており、ソロキャンプからグループキャンプまで幅広く焚き火を楽しめるサイズ。薪は上から投入するスタイルで、簡単にくべられます。オブジェのようなシルエットが炎に照らされ、幻想的な演出をしてくれます。

(参考:スパイラルピット|齋藤木材工業株式会社

齋藤木材工業株式会社では、長野県産のカラマツ100%で作った薪も扱っています。森の中ストアの薪は、人工乾燥させているため虫が湧きづらく、含水率を15%以下に抑えています。そのため、焚き火にありがちな「なかなか火がつかない」といったことが少なく、スムーズに焚き火を楽しめるでしょう。

森の中ストアでは、シーンに合わせて25cmと35cmの2種類から薪のサイズを選択可能です。この機会にぜひ、スパイラルピットと併せて活用してみてはいかがでしょうか。

ソロキャンプでの焚き火のやり方

焚き火の場所を決め、アイテムを揃えたら、いよいよ実践です。ここからは、焚き火のやり方を手順ごとに解説します。

ステップ1:薪を準備する

まずは用意した薪を適切な大きさに切って割ります。焚き火台がコンパクトな場合、薪を短く、細くしないと入らないこともあります。そのため、小さなノコギリで半分に切ってから薪割りをしておくと、着火後にもスムーズに焚き火が楽しめます。ただし、途中から太めの薪をくべて延焼させるため、ある程度太い薪も残しておきましょう。

ステップ2:焚火台を広げ、薪を組む

次は、焚き火台を広げ、薪と焚き付けを組み上げる作業です。焚き火台の中央に、下から「着火剤」「木屑(樹皮や松ぼっくり等でも可)」「焚き付け用の薪」「やや太めの薪」を順に組んでいきます。その際、はじめに太い薪を1本寝かせるように置き、その薪に立てかけるよう、焚き付け用の薪を組んでいくと、下から上に向かう空気の通り道が上手に作れます。

ステップ3:着火してしばらく様子を見る

続いて、焚き付けに点火します。着火ライターなどを使い、一箇所からだけでなく、複数の方向から行いましょう。着火剤から焚き付けの木屑や樹皮、薪へと徐々に火が育っていくのを焦らずに見守るのがポイントです。

ステップ4:火力が安定したら太い薪を追加する

組んでおいた比較的太めの薪にも火がついてきたら、徐々に太い薪も追加します。太い薪を追加していると、いつの間にか空気穴をふさいでしまい、酸欠で火が弱まってしまうことがあります。その場合は火ばさみで風が通るように薪を移動させましょう。

ステップ5:確実に消火し後片付けをする

最後は、焚き火の後始末をします。最もよいのは、薪を完全に燃やし、灰にしてしまうことです。ただし、薪を完全に燃やし切るには、ある程度の時間が必要です。完全に消火するまで待てない場合は、火消し壺が役立つでしょう。火消し壺がなければ、アルミホイルで包んで処理することも可能です。

キャンプ場で灰捨て場を用意してくれている場合は、所定の場所にしっかり捨てます。もし、灰も炭もすべて持ち帰りとなっている場合は、火消壺にいれたままか、時間が経っていてしっかり消火できていれば、アルミホイル等に包んでゴミ袋で持ち帰りましょう。

焚き火に必要なものや詳しい手順については、こちらの記事も参考にしてみてください。

ソロキャンプで焚き火をするときの注意点

最後に、ソロキャンプで焚き火をするときに気をつけたいことをご紹介します。

注意点①レイアウトに気をつける

テントやタープが、ポリエステルまたはナイロン素材のものだと、焚き火から出る火の粉で簡単に穴が空いてしまいます。そのため、タープの下やテント付近に焚き火を置くレイアウトは避けましょう。

キャンプ当日の気候にもよりますが、一般的には3mから5m程度、テントやタープから離したほうが安全です。もちろん、風向きにも注意が必要です。風上に焚き火台があると、火の粉がテントやタープに降りかかるので、できるだけ風下へ焚き火台を設置することをおすすめします。

注意点②トイレのときは火を落ち着かせる

焚き火から離れるときに怖いのは、火の粉や炎が風で煽られてしまうことです。ソロキャンプでは、トイレなどで一時的に焚き火から離れる前に、火の粉と炎を落ち着かせると安心です。

その際、熾火(薪が炭化して炎が落ち着いている状態)になるまで待ったり、薪を調整して火力を落とすと火が落ち着きます。また、焚き火は薪の量と組み方によって、炎の高さや火力が変わります。「薪の本数を減らす」「薪同士を離す」「高く組んだ薪を崩す」といった方法で、火力を調整できます。低火力なら火の粉が飛びにくく飛距離も短いため、比較的安全です。

注意点③車中泊での焚き火はルールを確認する

日本RV協会(JRVA)の定める基準を満たし、快適に安心して車中泊が出来る場所として公認・推進されている「RVパーク」があります。ただし、焚き火(特に直火)や車外での調理、キャンプ行為は基本的に禁止されています。

施設によっては焚き火が可能な場所があるため、お近くのRVパークのルールを確認してみましょう。また、日本RV協会(JRVA)提携キャンプ場を利用するのも1つの方法です。

焚き火をしない場合の代替方法

ソロキャンパーの中には、「薪割りなどの準備が面倒」「においがつくのが嫌だ」「後片付けの手間が増える」といった理由から焚き火をしない選択をする方もいるでしょう。

そういった方におすすめなのは、小さな炎の揺らぎが楽しめるオイルランタンや、焚き火以外で暖がとれる石油ストーブを持っていくことです。焚き火を眺める時間を、星空観察や読書の時間に充ててもよいでしょう。調理も、カセットコンロやガスバーナーを使えば簡単に料理ができます。

ただ、焚き火にしかない楽しみももちろんあります。燃え上がる炎やバチバチと薪が割れる音を体感したいというときには、ぜひこの記事を参考に、焚き火をしてみてくださいね。

必要な道具を揃えてソロキャンプで焚き火を楽しもう!

ソロキャンプで焚き火をするときに必要なものとして、焚き火台や焚き火シートをはじめ、耐熱グローブ、トングなどさまざまな道具が挙げられます。焚き火台はタイプによって機能が異なるため、自分のスタイルに合ったものを選びましょう。レイアウトや後片付けの方法などに気をつけながら、ソロキャンプでの焚き火を楽しめるとよいですね。