林業界から防災を目指すソマノベースが、企業と共に山林活用の新事業を開始

林業界から防災を目指すソマノベースが、企業と共に山林活用の新事業を開始

「土砂災害による人的被害をゼロにする」をビジョンに掲げ、災害リスクの低い山づくりに取り組む株式会社ソマノベースは2022年5月19日、新たに山林活用事業を開始したと発表しました。SDGsの達成やCO2排出量の削減に取り組む企業に対して、森林保全活動の企画から実行までをフルサポートする意向です。

サステナブルな社会実現のために、森林保全活動をコーディネート

サステナブルな社会を実現していこうと、世界中が新たな取り組みをスタートさせています。一方で、そのような取り組みは容易ではなく、時間や知識、人脈などにおいて、難しさを感じているという声もあるのが現状です。

このような中、ソマノベースは山林活用事業を通して、企業ニーズに合わせた森林保全活動をコーディネートし、提供する取り組みを開始したということです。同社はこれまで、和歌山県田辺市を中心に、全国各地の林業事業体、製材所、材木屋、木工房等と連携し事業を展開してきました。今回の事業ではその繋がりや知見を活かし、幅広いプランをご提案する考えです。

これまでの取り組み事例

同社がこれまでに提供してきた事例をご紹介します。

勉強会、視察、ツアーなどの実施

植林ツアー

「林業に関わる事業展開のため、現場の課題や業務内容を知りたい」という首都圏の木材関係業者や商社からのニーズに応え、和歌山県田辺市の林業事業体様の視察・植林体験の企画・運営を実施。

このほか、場所や時間、人数などの細かな要望に合わせた提案が可能です。視察やツアーの場合は、同社が持つ繋がりを活かし、現場のコーディネートも行います。

木材商品の開発

木材商品の開発

制作事例:茶繋木

木のお茶とコップとストローのセット「茶繋木」の制作や販売を実施。購入者には、木の香りや風合いを楽しんでいただき、購入いただいた分だけ植林するプロジェクトとして、他チームと合同で企画をし、クラウドファンディングを実施した実績があります。

「所有している森林の資源を活用したい」というニーズに応え、木を伐ることから、製材、加工、商品の開発、PRまで、総合的なサポートを実施した事例です。

参考「豊かな森を復活させたい!木のお茶を売った分だけ植林するプロジェクト」
https://camp-fire.jp/projects/view/334615

オフィスでの森林保全への取り組み

オフィスでの森林保全活動

気軽にカーボンオフセットやSDGsへの取り組みを行いたい場合は、「MODRINAE for BUSINESS」を提案しています。同サービスは、室内で国産広葉樹の苗木を育て、十分な大きさに成長した一年後にソマノベースが預かり、和歌山県の山林に植林する仕組みです。

山づくりに欠かせない植林ですが、現在は苗木の不足という森林課題を抱えています。同サービスは、オフィスにいながら森林課題に取り組めるほか、これを展示することで各社のPRにもつながります。ラダーシェルフ型のほか、1つの苗を育てられる「MODRINAE」を選択することも可能です。

MODRINAE ONLINE STORE:https://modrinae.myshopify.com/

「紀伊半島大水害」が同事業の原点

ソマノベースが事業を始めた原点には、同社代表が被災した、平成最大の水害とも言われる紀伊半島大水害があります。代表の奥川氏は、災害リスクの低い山づくりの必要性を強く感じ、同社を設立しました。

土砂災害は、木を育て、森を作る林業と密接につながっています。同社は土砂災害リスクの低い山づくりを実現するためには、林業業界内外が連携して取り組むことが必要だと考え、これまでにさまざまな事業を展開しています。

奥川氏は「皆さまと同じく、『森林』『防災』の観点から、取り組みを進めてきた私たちの知見は、皆さまの取り組みに役立つのではないか。積極的に取り組まれる皆さまと共に、山を守り、災害から人を守る、本質的な森林保全に取り組んでいきたい。そんな思いで、私たちはこの事業をスタートしました。」とコメントを寄せています。