林業の魅力や暮らし、就業情報を発信する『ならのもりから』がローンチ

2022.04.06

メディア・ウェブサイト構築などを行うQetic株式会社は2022年4月5日、林業への就業を希望する求職者と、担い手を求める林業事業体とのマッチング支援を行う奈良県森林・林業無料職業紹介所が、新たなポータルサイト『ならのもりから』をローンチしたと発表しました。『ならのもりから』は、奈良県における林業の魅力・求人・イベント等の情報を集約したポータルサイト。奈良県内で林業で働く人々にフォーカスし、さまざまな角度から林業の魅力を伝えるコンテンツが公開されています。

Contents

1 林業で働く魅力を発信し、就業につなげるポータルサイト
2 林業の現状と『ならのもりから』設立に込めた想い
3 はたらく | 企業インタビュー「造林会社代表に聞く、今求める人材と次世代へつなげたい林業への想い」
4 まなぶ | 現場密着インタビュー「魅せる吉野林業。この道26年のやまいきが思う、いまの林業のやりがいと魅力。」
5 くらす | 移住者インタビュー「移住者に聞く林業 | 奈良そして林業を選んだ理由と、現在の生活のリアル」
6 『ならのもりから』アクセス

林業で働く魅力を発信し、就業につなげるポータルサイト

『ならのもりから』は、林業で働く魅力を暮らしも含めた現地情報として発信し、奈良県内での林業への就業を希望する人を増やすことを目的として立ち上げられた地域密着型のポータルサイトです。林業の魅力を伝えながら、興味と理解を広げ、求職者・求人者それぞれの課題解決の機会と、双方のつながりを生むコンテンツを公開しています。

奈良では、山守（やまもり）と呼ばれる先人たちの努力により森林が受け継がれ、長い年月と手間暇をかけて木材資源を生み出してきました。『ならのもりから』もそのサイクルに加わり、山守によって受け継がれてきた奈良の“森”の育みのバトンを、場所や世代を超えてつなぐ情報を発信していく考えです。

林業の現状と『ならのもりから』設立に込めた想い

奈良県は県土の約8割を森林が占め、全国有数の優良木材の生産地として知られています。中でも吉野地域で生産されるスギ・ヒノキは「吉野材」と呼ばれ、日本を代表する良質な木材であり、吉野林業は500年以上もの歴史を誇ります。

奈良県は恵まれた自然環境を活かして古くから林業が営まれ、「密植」「多間伐」といった独自の育成方法で優れた木を育んできました。県内の森林の6割を人工林が占めており、除伐や間伐などの手入れが不可欠な一方、近年では山村地域の過疎化や木材価格の低迷などによる林業従事者の減少により、森林環境の維持が奈良県の大きな課題となっています。

これらの問題は林業という業界だけの問題ではなく、多くの人の身近な問題にも直結しています。森林環境の維持は、温暖化の抑制だけでなく、風倒木や土砂崩れといった自然災害を未然に防ぐことに貢献します。また、直近では新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な建築用木材の供給拡大により、「ウッドショック」と呼ばれる木材価格の高騰が起きています。国内で消費される木材の半分以上を海外からの輸入に頼っている現在の日本では、国産木材の価値が見直されつつあります。

このような状況の中で、林業未経験者を含めた未来の林業の担い手に、正確かつ具体的な情報と適切な支援を提供するため、さらに奈良の林業の魅力や文化、技術を未来の世代へと繋げるため、『ならのもりから』では「はたらく」「まなぶ」「くらす」の3つのカテゴリーにて初回の取材記事を公開しているということです。